ペカチカほいほいのブログ

ギャンブル歴50年、浮き沈み人生で出会った楽しい出来事の数々。

クズ屋の独り言「ジジイ~勘弁してよ」の巻

オッサンは飛行機が大好きです。
旅客機も、戦闘機も、輸送機も飛んでる姿で機種が解ります。
いわゆる飛行機オタクです。



オッサンはJAS(日本エアシステム)を愛していました。
JALに吸収されたときは「大ガッカリ」で寝込んだほどです(ウソです)
※JALもANAも相性が悪いのよ、乗ると不満がタラタラ出るのよ。特にANAは最悪!
※相性の話です。会社やサービスの話ではございませんので了承ください。



エアバスのA300が大好きで、そればかり乗るようにしてたんですが、
JASがJALに吸収されてしまい、エアバスの機材は順次退役する運命となります。




JASの最後まで残ってた国際路線「成田ーソウル」をいつも利用してました。


吸収合併でもうすぐ路線打ち切りという、最後に近いフライトを利用したときは


ビジネスクラスにオッサンとウチの部長だけというガラガラぶりです。


顔なじみのCAさんがワインをジャンジャン抜いてくれて1時間ちょっとで


4本開けた楽しい思い出があります。



で・・・・この話はJALに乗った時の話です。JASの思い出は置いときましょう。



JALのソウル便で使う機材は通常747ジャンボでしたが、


777や季節によっては767もありました。




そして・・・たま~に・・・・MD10を使うんですね。



MD10と書いてますが・・・・おそらくDC10、古い機体です。
飛行機オタクのオッサンはDCの機材も大好きです。




特にDC9のカッコよさ、前方に座った時の静かさ、
ランディング時の恐ろしいスピード感など・・・たまらんのです。




やった~、今日はDC10だ、3発エンジンがカックイ~イと・・・
とにかくMD10に乗れると、大喜びで搭乗したわけです。



エンジンがうるさかろうが、ギシギシしようが、スピードが遅かろうが
良いんです。好きだからいいんですが、
あえて欠点を上げると・・・・
荷物の収納に困るんです。
荷物入れが窓側席の上にしかないんですね、
真ん中席の上には無いんです。
ですから荷物入れは早いもん勝ちです。先に入れた人の勝ちです。




その日のオッサンの席は中側の通路側の一番前でした。
ビジネスクラスでしたので「そんな混んでないだろう」と・・・・・
搭乗したんですが、ビジネスもほぼ満席だったんだわ。



一番前なので前席のシート下は有りません、
しょうが無いので窓側の荷物入れに放り込みます。これは法律でOKです。



しばらくしてオッサンが荷物を入れた下の
「窓側席」に座るお客様が入ってきました。



年の頃70チョイと、お付きの部下?でしょうか50歳ほどの2人組です。


かなりデカ目のキャリーバッグを引いてます。
もちろん上の荷物入れを空けます。残念!入れるスペースがありません。




少し後ろの方にスペースはあります。
ビジネスですのでCAスッチーさん(死語)が飛んできて、
「少し後ろですが空いてるところに入れます」と言って
荷物を預かろうとした瞬間、


「これは誰の荷物だ、なんで俺の場所に入れてるんだ」


そう叫ぶんですね
これって飛行機の搭乗経験が多い方は絶対言わないセリフです。



CAさんが
「荷物入れは全員が利用できることになっております」
「こちらでお預かりしますので、サッサとよこしな!」みたいに言います。



そのジイさんはシツコイ
「だめだよ、ここは俺の席の上だから俺のスペースだろ」
「そんなの世界の常識だろ」
「このあいだアメリカで乗ったときも、そうじゃ無かった」



オッサンはその姿を見て推理をします。


このジジイは多分どっかの社長さんだ。
荷物入れは下の席の客のスペースと思い込んでる。
超ワンマン社長だろう、今でいう「パワハラ社長」・・・
俺は正しいことは正しいと主張する凄い男だと・・・部下に見せたい。
自分の間違いは死んでも認めない。
この間のアメリカって新婚旅行か
JALにしては珍しく、可愛いCAだ、オッサンの好みだ
CAさんはサッサとメシの支度に入りたい。
理解力の無い、トンチンカンジジイをさっさと落ち着かせたい。



オッサンの出番です。
「あ~それじゃあ俺の荷物出しますよ」
と立って自分の荷物をCAさんに預けました。
ジジイの汚いキャリーは荷物入れに押し込まれました。




とても可愛いCAさんは「オッサンに大感謝」です。
ややこしくてウザいジイさんを処理できたんですからね。




もしかして・・・CAさん
「あ~なんて素敵な方かしら・・・心に余裕のある方だわ~」
なんてね、これがご縁でCAさんとオッサンがデキるかも・・・・





離陸して、すぐ夕食です。
オッサンは相当腹減ってるときは「ビビンバ」を頼みますが、
普通はソウルに着いて取引先と「おいしい店」に行くのでパスします。



夕食は何しますか?と来たので
食事は要りません、ビールと芋焼酎のロックをください。
とオーダーしました。



すぐ高級チーズと芋焼酎が出てきて、
つまみも良いのが(普段見たこと無い)ジャンジャン出てきて、
頼まなくてもグラスが空きそうになると作ってくれるんですね。
やはり・・・・いいことするとお返しがあるわ~



食事も一段落、乗客様の紳士淑女はくつろいでいました。


そこで事件が起きます。



なんとアノ隣のジジイが


「煙草をくわえて火い付けやがった」



オッサンは速攻ですよ、席から飛び出して、
ジジイのタバコを取り上げて、ジジイの飲んでたワインにぶち込んだ。


「飛行機は禁煙なんだよ、テメエは狂ってんのか?」



ジジイ
「えっ? いや? そうか、これはマズイな」


可哀そうな可愛いCAさんがすっ飛んできて、さらに注意する。


ジジイ
「ちょっと間違ったんだよ、新幹線乗ってる気になってさ」
「すんませんでした、しか~し」
「タバコは悪かったけど、アイツの態度は何だ?」
「注意すればいい話だろ、ワインにタバコ捨てるなんて!」



なぜか・・CA経由でオッサンに怒りを振るんだわ。



当時40半ばのオッサンもキレました。
「あんたさあ、いい年してみっともないよ!」
「常識があるんだよ、誰も教えてくれなかったのか!」
「いいか、着陸するまで黙ってろ、降りたらナンボでも話聞いてやる」



キャプテンの機内放送始まる。
「ただいま機内でタバコを吸われた方がいます」
「当機はトイレ・洗面所を含めすべて禁煙です」
「タバコの煙で火災報知機が作動して緊急着陸をする場合があります」




当機は無事キンポ国際空港へ着陸しました。
オッサンは真っ先に降りるため立ち上がって、
ジジイを睨みつけて
「どうする?  話付けるか?」と聞くと、
お付きが間に立ってて、ジジイはオッサン無視してます。



オッサンはトップでイミグレを抜けて
カジノのリムジンに乗り込みましたとさ



さてソウルから帰りの便、すんごいラッキーなことに
CAさんは来る時と同じチームでした。


「この間はありがとうございました」と
まず男性パーサーから言われ、
あの超ど真ん中ストライクタイプのCAさんからも言われ、
オッサン有頂天です。


「いえいえ、ちょっとヤリすぎたかも」なんて
思っても無いこと言ったりして、
これであのCAさんと「さらに」グッと距離感が縮まったかも。



帰りのフライトでオッサンはやることがありました。
実はこの時期限定で「幻の芋焼酎」森伊蔵とJALがコラボして
4合瓶を機内販売してたんです。
「おひとり様2本まで」限定でした。
かなり安いのよ! 良心的です。鹿児島で定価で買うレベルです。



取り合えず、2本買いました。2本までは無税だそうです。



CAさんがイモ焼酎を注ぎながら、かなりオッサンに接近して言います。
「これ売れてないんです、もっと買ってくださいませんか?」
「今月末までのキャンペーンで、明後日までなのに残ってるんです」
「税金申告すれば何本でもOkなんですよ」
なんとも可愛い言い方で「売りつけます」



もう2人の距離は相当近くなってます。
あとは・・・タイミングですね、タイミング。



「買ってくださいます」に決まってるじゃありませんか!
ナンボでも持って来てくださいませですよ。


「有るだけ買おうじゃありませんか?何本あるんですか?」



「ホントですか? 機内販売終わったら確認しますね」



森伊蔵と言えば「芋好きには幻」です。
プレゼントすればオッサンの格が上がります。


貰った方から
「滅多に手に入らない森伊蔵だ、凄いヒトだなあ・・」
と尊敬のまなざしで「崇め奉られる」のは間違いない!



昔の御三家は「森伊蔵」「魔王」「伊佐美」だったんですが、
「伊佐美」に代わって「佐藤」が入ったのかな?



可愛いCAさんが機内販売終了のアナウンスとともに
嬉しそうな笑顔で来るんですね、ほんとドキドキしたわ。


「あと9本ございます」それから「これ私の携帯番号です(ウソです)」


「全部持って来い」


「わ~ありがとうございます。お出口に用意しておきますね」
「これは税金の計算書です」
「税金は全部で900円くらいですね、出口の申告窓口でお支払いくださいね💛」



結局・・・
森伊蔵11本をDUTY FREEの袋4個にいれて、
カートに乗せて出口に向かいました。
「申告レーンが混んでたし」
「たいした税額でもないし」
「特に止められなかった」ので
出ちゃいました。



まあ・・・・プレゼントで最高に喜ばれたわ。



それ以降・・・・100回はソウル便に乗ったが
彼女とは再開できなかった。ガックシ~




※オッサンは昔からこの御三家をウマイと思ったことありません
※芋は宮崎の無名な蔵元で美味しいのが沢山あります。
※鹿児島産なら「瀞とろ」が一番好きです。
※オッサンは鹿児島と沖縄のハーフです。
※芋、黒糖、泡盛への造詣は半端ないです。ウルサイんです。