ペカチカほいほいのブログ

ギャンブル歴50年、浮き沈み人生で出会った楽しい出来事の数々。

オートレース日本選抜の収支

4日目までプラス60万でした。


最終日に7R,8R,9R,10R,11Rで・・・33万ヤラれてですね、


勝ち分残りが27万円。


最終12Rで


8-全部ー全部(総流し)に@5000円=21万突っ込んで


万車券の130倍は・・・65万の払い戻し。 


金子の3着でこんなに付くとはラッキーだった。


結局プラス72万円でした。


日当12万なら文句なし。


今年のオート貯金が120万残ってます。

クズ屋! ドイツへ急げ!

ギリシャの経済危機でユーロが大暴落
1ユーロ=160~170円が、一瞬110円前後まで落ちた記憶があります。
クズ屋は為替が「上がっても、下がっても」チャンスがくる世界です。



確か・・・サッカーワールドカップ「南アフリカ大会」の頃ですから
2010年の5月下旬か、6月初めころのお話です。




ある月曜日の朝、ゴルフ好きなオッサンは自宅近くの「打ちっ放し」で
仕事をサボって練習に勤しんでおりました。



小さな練習場ですが、コースボールを使用してるので
繊細な感覚に拘る「HC3」のオッサンは、
スクラッチプレーヤー目指して、
いや、プロを目指して毎日練習してました。
今日は弟子(スイングを教えている生徒)も来ます。
★いっとき本気でプロになれるかも?と思ってた。



しばらくすると弟子で近所にお住いのMさんがやってきます。



Mさんはドイツに本社を置く「コバルト生産量世界一」企業の
日本支社長さんでした。
なんと帝国ホテルの帝国タワーにオフィスがあったんですよ。
Mさんは65歳で退職され、今は自分で会社をやってます。
ビジネスでも、ゴルフでも、ご近所さんとしても仲良しです。



いつものようにMさんへのスイング指導をしながら、
コバルトやモリブデンの状況について話したりしてますと・・・



Mさんが言います。
昨日夕方、知り合いのドイツ人から電話があった。
彼はスクラップを日本に売りたいそうだ、
買ってくれる日本人を紹介して欲しいと頼まれた。



オッサンに「興味あるかい?」と聞いてきます。
彼が売りたいのは「非鉄と基板」だそうです。



Mさんは「非鉄と基板スクラップ」の知識がないので
「心当たりがあるから」訊いてみるとドイツ人に回答したとのこと。
Mさんはオッサンの顔がすぐ浮かんだそうです。



当時のオッサンは「レアメタル屋」ですが、「非鉄屋」としても
相当量のクズを動かしていました。
国内大手の非鉄精錬と直口座で商売をする「直納問屋(1次店)」でした。
もちろん興味は「大あり」です。



ギリシャ危機・ユーロ大暴落の影響でヨーロッパ全体の経済は低迷、
全ての製品がダブついて売れないんですね。
当然原料や素材も売れません。



作っても売れないのでヨーロッパの非鉄精錬企業は生産を抑えました。
当然原料も要らないのでスクラップの買い入れ価格を大幅に下げます。
金、銀、銅とパラヂウム、錫、ニッケルなどを含む電子基板の価格は
これまでの1Kg=7ユーロから、4ユーロへ下がりました。
日本円に換算するとギリシャ危機前の半値以下の水準です。
※ギリシャ危機前=1100円/Kg、 現在440円/Kg




スクラップ屋にとっては、
とてもじゃないが「こんな価格じゃ売れない」となります。
ヨーロッパ中のスクラップ屋は在庫を「塩漬け」してるようです。
※「塩漬け」価格が上がるまで在庫にすること。
※円高の日本に売りたい企業が出てくるのは当然でした。



このヨーロッパのスクラップ屋が日本に売りたがってるとの情報は
とても貴重でした。
当時日本の大手商社(商社もスクラップを相当扱います)が
ユーロ安だから積極的に海外スクラップを集荷しようと、
具体的な動きをする前の話でした。



オッサンは
「これは急がねばならぬ!」
「大手商社が動く前に決めないとマズイ、連中の営業力で全部取られちゃう」
「連中より先にオッサンがヨーロッパ中から引いてやる」



即決でこの話に乗ることに決めます。
世界中に支店網をめぐらす大手商社の営業力にはかないません。
彼らより先んじて押さえないと勝ち目がありません。



「Mさん、いつドイツに行きます? 同行します」
「来週の火曜から行く」
「一緒にドイツに行きます。そのドイツのスクラップ屋を紹介願います。」



ドイツ行きが決まりました。



Mさんとスケジュール調整をすると、
Mさんは来週火曜に「ルフトハンザ」でベルリンに行くとのこと。
金曜日ならオッサンと同行できるとのことです。



なので、落ち合う場所はスクラップ屋の会社のある「最寄り駅」にする。
つまり現地待ち合わせとなりました。



Mさんと落ち合うのは「ゴスラー駅」前のホテルと決定しました。



Mさんはドイツに300回以上行ってるので「どこでも知ってます」が、
オッサンはドイツは観光で1回だけです、地理に詳しいわけではありません。
ゴスラー? どこにあんの? どう行くの?



会社に戻りネットでゴスラーの場所を調べていますと・・・・




来客ありです。



やって来たのは「香港スクラップシンジケート大手」の楊Gご一行。
ボスの楊と日本支社長のリンと手下が2名。



楊Gとちょっとした打ち合わせが終わる頃、楊が言う。
「社長、来週マカオに遊びに行こうよ」



「来週はドイツに行くからダメ」

「ドイツに何しに行くの」

「スクラップの買い付け」

「なんのスクラップ?」

「銅と基板、多分部品も有りそう」

「俺も一緒に行く」

「ダメ、おまいらにオレの仕入先教えることになるからダメ」

「絶対勝手なことしないから、お願い!」

「ダメ!今回は一人で行く!」

「社長の分も旅費全部俺が払うから、お願い!」

「あらそう・・・じゃあ一緒に行こう」



楊とリンを連れて行くことになっちまった。
これが面倒くさいことに「2人とも国籍は台湾」です。


ドイツへの入国VISAが必要。時間はない。



まずMさんにその日のうちに連絡して、
ドイツの会社から台湾人2人分の「招聘書」を作ってもらい
FAXで送ってもらった。2時間で届いたのはさすがだった。



それをもって翌朝ドイツ大使館へ行く。ボケ気味の台湾人は
しょうもない「書きミス」をタップリしてくれて
2人分のVISAが下りたのは出発前日と言うドタバタぶり。



これで準備は整いました。



次は航空券の手配ですったもんだ。
連中はチャイナエアライン(中華航空)が安いからと
オッサンに台湾の桃園空港まで来てくれと言う。
確かに往復ビジネスだと「ひとり12万円」違うみたいだけど・・・



ダメ!かったるい!・・・・羽田から台湾経由なんて冗談じゃない。



結局、成田発のルフトハンザでミュンヘン経由ハノーファーまで行って、
そこから電車でゴスラーへ入ることにしました。



金曜日の午後、ゴスラーへ到着。
駅前の奇麗なホテルでMさんを待ちました。



それまで知らなかったのですが、ゴスラーは鉱山城下町だったんですね。
そしてドイツの巨大総合電機メーカー「シーメンス」発祥の地。



これは日本の茨城県日立市と同じですね。
鉱山会社から電機会社は興ります。
日立鉱山の坑道に空気を押し込むコンプレッサーや
エレベーターのモーターを修理する工務課が独立して
「日立製作所」になったように、
シーメンスも鉱山の発展で性能の良いモーターを造ったんでしょう。
古川鉱業から富士通・富士電気が興ったのも同じと思います。




さてドイツのスクラップ屋と面会です。
ホテルまで迎えに来てくれて彼の工場へ連れて行ってくれました。



オッサン大感動です。
このクズ屋、扱い量はウチの5倍あるわ。
そんで「スクラップ」と「部品」の知識も豊富なんだわ。
部品、半導体、その他何でもよく知ってるんだわ。
当時の日本に「クズも部品も捌ける会社」なんてウチしか無かったのに。
たいしたもんだわ、世界は広い!



商談はとんとん拍子に進んで「基板」と「雑品」の
2種類で価格が合意、支払い条件もTTで合意。



その日の夕方はドイツ人とMさんを交え「宴会」です。
ワールドカップのドイツ代表が勝って町中も盛り上がってます。
宴会も大盛り上がりで、
ドイツ人が「友人のスクラップ屋」も紹介してくれました。
さっそく明日の午後伺うことになります。
仕事は人間の縁で広がっていきます。



翌日、ゴスラーからハノーファー経由して3時間半電車で走った。
どえらい田舎の駅で「紹介された」スクラップ屋のピックアップを待ちます。



BMWのディーゼルで迎えに来た「とっぽいスクラップ屋」さんが
アウトバーンを210Kmで走ってくれました。
台湾人2人はビビりまくり、助手席のオッサンは大喜び。



ドイツ人の運転マナーは素晴らしい。
横断歩道に人がいれば必ず止まってあげるし、制限速度をしっかり守る。
しかし速度無制限区間はアクセル踏み倒します。
ディーゼルで210Kmも出るのが凄い、
日本のエンジンとは違うのかもしれない。



そのスクラップ屋との商談は不調でした。強気な男だったわ。
帰りは別の駅で降ろされてハノーファーまで2時間。



さて、この出張について来た「楊G」も仕事にありつけました。
オッサンの旅費も負担してるので入れないとマズイですしね。



ドイツのスクラップはコンテナ陸送でイタリアに送り船積みです。
コンテナは香港おろして、楊Gの倉庫に入れます。
そこで雑品を降ろした後、基板だけ積んでプサン経由で
福岡へ陸揚げする予定でした。
楊Gが世界中から集めた基板も追加で積み込む計画です。
金の支払いも楊Gが担当です。
※雑品とは仕分けされていない電子製品のこと。
※雑品は中国へ持ち込まれ、安い労働力で解体仕分けされる。
※雑品からメモリなど売れる中古部品が相当量回収できる。



オッサンは資金負担は無いし、諸手続きもほぼ不要という
楽勝ビジネスだったんですが、
このビジネスはたった3回で打ち切りとなります。



コンテナ3本を輸入した後、価格交渉が折り合わなくなった。
なんでやねん?・・・・事情を聴くと、
別の日本企業から「ウチより高い価格」でオファーが来たんだと。



ちっくしょう! 関西地盤の鉄鋼系「大手商社」に横取りされた。
奴らはウチより高く買えるんだわ。



大手商社さんは船会社さんと格安で運賃契約してます。
我々はコンテナ1本をスポットで手配します。
その価格差は凄かった。倍以上違ったんですね。



購入単価を上げるにも「運賃」を考えると限界があります。
為替もジワジワとユーロ高へ進むし、リスクを取り切れません。
無理して価格出しても「赤字じゃ」長続きしません。



ギブアップです。


どこよりも先に情報を得て、
どこよりも先に動いて、
せっかく成約しても、総合力で大手にかなわない。
こんな現実もあります。



まあ・・これは扱ったアイテムが悪かったわ。
誰でもヤレル「基板の商売」だったからなあ~



部品やレアメタルなら勝てるんだけど・・・・


楊Gもガックシです。

SG日本選抜最終レース 

最終12R


8-全部ー全部 @3000円  12万6000円


6-8-全部 @2000円  12000円