ペカチカほいほいのブログ

ギャンブル歴50年、浮き沈み人生で出会った楽しい出来事の数々。

クズ屋が出会ったオモロイ人たち 社員編

起業して10年を過ぎたころ・・・・


世の中では・・・
「リサイクル」「環境工学」「エコロジー」「ゼロエミッション」
「都市鉱山」「循環型社会」「レアメタル」「レアアース」だの
環境をキーワードにした「言葉」が大流行となった。



この業界は将来性がある、今後伸びていく業種だ・・・
昔からの環境企業である「金属精錬」「セメント」は言うに及ばず、
物流、サービス、商社、食品、機械・・・もうすべての業種さん・・・
いろんな会社が目を付けて、この業界に参入を始めた。


当然・・・銀行さんもこの業界に注目した。
伸びそうな会社を探して、融資して、育てて、そして利益を得る・・とね



怪しい、インチキ詐欺師のようなオッサンの会社にも
大銀行さんが「金借りてくれ」と来るようになった。



とにかくねえ・・・
彼らがオッサンを持ち上げて褒めちぎるんだわ。
そりゃあ「とっても嬉しい」わよ。単純なタイプだからね。



もう若くもなかったが「期待の若手ベンチャー社長」と言われ、
従来の環境企業とは一線を画す
「提案型ソリューションリサイクル企業」
なんて意味不明の言葉をヌかす銀行マンもいたわよ。



実はそのころ・・・・オッサンも悩んでいた。
これから会社をどうするか?
攻めて攻めて拡大するか・・・・
現状維持で「適当」にやっていくか・・・



なんで悩んでたかと言うと・・・
会社を取り巻く状況が大きく変わり始めていたのね。
適当で、いい加減では・・・ダメな時代になろうとしてた。



起業した頃は、取引先の大企業も「適当」でよかったの。
大企業も「ゴミとクズ」の意識が低かったんですね。
スクラップのお金を決まった期日にお支払いして、
ゴミは不法投棄や横流しの問題を起こさなければ・・・
いや・・起こしても迷惑かけないように解決できればセーフだったの。



時代は急激に変わった。
マニフェスト伝票だトレーサビリティだと・・・監視が強くなる。
ダイオキシン、騒音、振動だと規制は強化される。


ISOだかUSO(ウソ)だか得体のしれない国際規格もはびこる。



バクチに明け暮れてるバカ社長も・・・こう見えても悩んでたのよ。



ふと社員に目をやった・・・・・※大事な可愛い社員ではありますが・・・
前科者、中卒、パチンコ依存症の集団就職先ではないか・・・
連中が詳しいのは「パチンコ、ゲーム、ピンク街」だけだ。
国語は「何をしゃべっているか意味不明」が多い。
地理で知ってるのは「刑務所と少年院と拘置所」の所在地だけだ。
足し算はできても引き算できない。


褒めれるのは運転だけだ。
トラックも重機も運転は世界選手権に出れるレベルよ。



ある日・・・大手都市銀行さんと融資の話が終わって世間話をしていた。


オッサンが言った・・・※特に本気じゃ無く、銀行の興味を引くためね・・・
「管理部門と営業統括部門」を新設します。
もし良い人材居たら紹介お願いしますよ。
OBさんで誰かいませんか? なんてね



意外と早く・・・紹介が来ちまった。
銀行マンが「履歴書」もって来社する。



「ウチの子会社のコンサル会社へ出向してる人間ですが」
「実家の近いところへ転職したいと言ってまして」
「社長さんとこだと電車で40分なんです」
「中小企業診断士も持ってます」
「本人もこの業界に興味があるので検討いただけませんか?」


履歴書を拝見・・・・・
どれどれ・・・なになに~~~
開成中学校卒
開成高校卒
慶応大学経済学部卒
〇〇銀行 入社


立派だわ~  
オッサンは開成中学・高校を出た方に会ったことない。


もしこの方にお越しいただけたら・・・
強烈な変化が起きる・・・・・確信しました。



大卒ゼロのウチにいきなり慶応卒の大手銀行マン 15?年上くらいか・・
当然・・・生まれ育った文化が違うから、波も風も出る。大嵐が吹く。


面接しました。
入社決まりました。
管理部長にしました。


このお方・・・・超せっかちさんでした。
オツムの出来はハンパないでしょ。だから1つ言えば10解るから、
ウチのバカ社員(愛をこめて)のいう事を最後まで聞かない。
そして社員に返す回答が・・・・強烈な全否定。


もっともなの、開成部長のいう事が正しい。
言い方は問題あるけど正しいんだわ。



オッサンは「この人事」大成功と感じた。
社員が付いてこれるか・・・・
付いて来れなければヤメていい。
これは試練だと全社員には申し渡してあった。



この社員紹介の話は「別の大手銀行」にも話してました。
こんどはそこから、お2人様紹介いただきました。


履歴書
最初の一人は銀行マンの同期でヤメてどっかに就職してた。
京都大学 経済学部卒
〇〇銀行入社 1名 オッサンより1つ年上


もう一人
担当銀行マンの高校時代の友人で
京都大学 理学部卒
〇〇化学株式会社 入社
今無職  1名 同じく1つ上


経緯は省きますが、2人とも入社となりました。
営業統括部と本社技術部に配属です。



この2人も同じような効果を起こしました。



なんで・・・すぐ採用しちゃったんだろう?
オッサンのバクチ勘が採用しろと言ったんだけど・・・
学歴の無いオッサンは箔が欲しかったんでしょうか?
慶応卒と京大卒はオッサンの学歴コンプレックスを癒すためだった?・・・



結局・・・この人事はどうなったかと言うと・・・・・
営業部をガッチリを固め、彼ら一流大卒のコネで訪問先が増えて、
「攻めに攻めた」結果
新規顧客が増え、売り上げも、利益も増えたんですが・・・・
彼らに払う給料もハンパ無かったんです。差し引くとトントンくらいかな・・・
ず~っとこの体制を続けることが出来たら大成功だったかもしれません。



問題も起きました。彼らについていけないと3人の営業社員がヤメた。
彼らの慰留はしなかった。想定内の出来事で、想定内のメンバーだった。



彼ら3人が入社して2年後くらい「リーマンショック」が起きる。
景気悪くなって、金属相場は垂直落下、円高、
手元キャッシュが怪しくなってきた。



あれこれ手は打ったが、ショックは長引く、最後の手段に手を付けた。
給与を下げる・・と・・・・全社員に伝えたら・・
慶応と京大経済はすぐヤメルって言ってきた。


さすがです。沈みかけそうな船からは真っ先に逃げるべきです。
ましてや銀行マンでしたから「破産の気配」を察するのはお手のもの。


結局・・・技術屋として採用した京大卒と数名のボンクラ社員は
給与下げても「わかりました」と勤めてくれました。



残った彼らにはその後のV字回復で「ごっそり」ボーナスをアゲました。


あの採用人事が成功だったか、失敗だったかは・・・どうでもよい話です。


身に沁みて解ったことは・・・沢山ありました。


改革は独断強行すべきと思った。


古参のヤメた営業職3人
「俺らが辞めたらこの会社困るぜ」「ザマみろ」とヤメタらしい。



そのうちの2人はライバル企業に就職して、
ウチにいた頃「担当」していた取引先に
ウチの悪口言いながら「こっちと取引しませんか」と誘ったらしい。



とっくに手は打っといた。
そいつらが懇意にして「俺だから」付き合ってくれたと
思い込んでる担当者も組織人なのよ、
会社、上司の言うとおりにしか動かないからね。


その上司がヒラのころ、オッサンがどんだけ遊ばせたと思う?




残った連中の残った理由
①仕事が面白かった
②取引先に可愛がられてた。


オッサンが好きだとか、恩義があるとか・・・誰か言いなさいよ!



















































某大銀行の部長さんがご挨拶に見えた。