ペカチカほいほいのブログ

ギャンブル歴50年、浮き沈み人生で出会った楽しい出来事の数々。

トラック炎上! ホントにあった「怖い話」

若きベンチャー社長と「ある時期もてはやされた」オッサンですが、
自分じゃあ・・「なに?」 「俺がベンチャー社長?」
なんでもかんでもベンチャーつけたがる時代だったね。


俺はなあ・・・「クズ屋」なんだよ、お金大好き「ゲスなクズ屋!」




さてオッサンが「大得意」のバッテリーリサイクルの話です。


リチウムイオン電池のリチウムが・・・・これがヤバイんです。
水に触れると高熱を発します。爆発的な反応を起こします。


一度・・・・1円玉サイズの金属リチウムを「淀川」に放り込んだら
軽く「爆発」したことがあって・・・・(時効です)
怖さは人より知ってるつもりでした。


ただし・・・当時のオッサンの知識では
ヤバいのは「金属リチウム」であって
「酸化リチウム」は安定してるから、水に濡らしても「大丈夫」と思ってました。


起業間もないころは1人です。
朝起きてトラック乗って引き取りに行き、
帰ってきて荷下ろし、仕分け、計量、選別作業などをコナし、
計量報告、各種伝票作成、書類整理、帳簿付け、夜のクラブ活動(飲み屋)・・・
忙しすぎて、楽しすぎて、睡眠は要りませんでした。
ナポレオンは寝すぎだわ・・・・マジそう思ってました。




ある日電池工場から「スクラップ」を引き取って会社に戻りました。
トラックの荷台シートを外し、荷下ろし作業に取り掛かった瞬間
強烈な「夕立」が始まりました。
荷物はあっという間にびしょ濡れになっちまった。
このまま荷物を倉庫に入れると倉庫もビチャビチャになる。


ええい! もう濡らしとけ、明日は晴れだし、トラックも使わんから、
乾くまで乗せっ放しにしとくべ!


オッサンは駅前の外国語教室へ出かけます。
韓国語と英語を学んでました。
教室は韓国クラブとフィリピンパブですが・・・なにか?


翌日・・・・・ピッカピカのお天気。 カンカン照りでした。
よしよし、これなら「すぐ乾くわ」


オッサン倉庫の中で作業にいそしみます。


ふと・・・・白煙が外を流れてることに気づきます。
ん? 何だこの煙?  外に出たら・・・・


トラックに積んだビニル袋入りの電池スクラップから
白煙が出てるじゃないですか・・・・


煙は4Tトラックの荷台に積まれたビニル袋の数個から出てます。


「なんじゃあ~これは!!」
慌ててビニル袋をトラックから地面に投げ捨てます。


いそいでバケツで水ぶっかけました。


そしたらね・・・・・さらにモックモク白煙拭きやがるのよ。


近所の方でしょうねえ・・・119番したみたい・・当然か・・・


消防車4台駆けつけました。


消防車到着のころは・・・・・煙はほぼ収まってたので・・・・
消防車の活躍は見なくて済んだんですが、
事後処理が大変だった。消防・警察にいろいろ聞かれる。


何が燃えたんですか? どうして燃えたんですか? いつ燃えたんですか?


もし正直に言うと・・・商売ができなくなるかも知れない。
「こんなヤバい商品を扱うとこに倉庫は貸せない」
大家から出て行けと言われてしまう。



もちろんウソを言います。
「加えてたタバコを作業中に落としちまった」
「そんでビニルに火付いたみたい」


納得してくれたか・・・不明だが、
119番も110番も忙しいから帰っていきました。


リチウムは酸化物でも水に反応して高熱を発する。
「論文」書こうと考えたオッサンでした。


これは・・・なんとかそれで済んだ話だけど・・・2回目が起きた。



ウチのトラックを貸与して「運送請負」させてた子がいる。
社員にするには「シャブ問題」がある子だから、請負させてた。
毎月の運送料から車代・燃料代など経費を差し引いて払ってた。



こいつに群馬で使用済電池の引き取りに行かせた帰り、
国道17号バイパスでトラックが炎上した。


泣きながら電話が来た。
「すいません、いまトラックが燃えてます、すいません」


「消防呼んだか?」


「はい呼びました」


「車どこに止めてる?」


「広いとこに止めました」


「周りの状況は?」


「警察が先に来て通行止めにしてます」


「わかった、すぐ行くから待ってろ」


国道17号バイパスは見事に通行止め、
停止版で誘導してる警察官に「ウチのトラックだ」で通してくれて
現場へ到着。


みごとに荷台は全焼。 キャビンは意外と無傷。


荷台には・・・
原形をとどめない、何が何だかわからない黒い物体が転がってる。


運転手は「事情聴取中」 
発火原因は不明、発火性の危険物は積んでないと言い張ってる。
そうそう・・・そう言わなきゃダメよ。


何でも運転中に・・・・
アルミパネルの隙間から煙が出てるのが見えた。
これはヤバイとトラックを左に寄せて止めた。
なんだろう?とウィングを開けたら「いきなり火を噴いた」



運転手の言ってることから推測した。



多分群馬の引き取り先でいろいろな廃バッテリーを積んだ時、
リチウムイオン電池も積んだ。運送中の振動で電池と電池が重なり
ショートした。ショートによる高熱で電池内部の電解液が気化した。
気化したガスが電池の安全弁を突き破って荷台に充満。


しかし燃えない、燃えるために必要な酸素が足りないんだ。


そこに運転手がパネルを開けた、新鮮な空気が大量に流れ込む。
ぼっか~んと 爆発的に発火した。


オッサンは日産ディーゼルに連絡してレッカー車を手配、
上尾の工場まで引っ張ってもらった。


中古車として「300万」で売れるトラックだったから、もったいない。
車両保険は入ってない。捨てるにも金かかるなあ・・これは・・・



しょうが無いわな・・・
「この車、処分できますか?」 ディーラーに聞いたら・・・


なんと・・・キャビンとシャーシが大丈夫だから30万で買うって。


そんな神様みたいな日産ディーゼル様、ありがとう。
今は日産の名前は付いてなくて「UD」かな・・・


怖い怖い電池の話でした。