ペカチカほいほいのブログ

ギャンブル歴50年、浮き沈み人生で出会った楽しい出来事の数々。

クズ屋の未解決事件ファイル 消えた1000万円

2006年 8月 某日 夜9時過ぎ・・・・ 
横浜 関内駅から数分の中国クラブ。
オッサンはチャイナドレスのお姉ちゃんに囲まれ、
上機嫌で飲んでおりました。


一緒にいたのは台湾人のバイヤー「御一行様」


その日の昼過ぎ、
相模原の台湾人の倉庫へ、半導体部品を降ろしたあと少し打合せした。


社長は不在だった。副社長、営業担当と打合せして夕方近くとなる。
副社長が横浜で食事しようと誘う。
「社長も夜横浜で合流するからぜひ行こう」


たまには・・・いいか・・・と
お誘いを受けることにした。乗って来たトラックと運転手は帰して、
副社長の車で横浜へ、中華街で食事して2件目の「中国クラブ」だ。


台湾社長・・・少し遅れて入ってきた。


手に「フェラガモ」の赤い紙袋を持ってる。


社長が隣に座って言う
「遅くなってすまん、いつもアリガト、これキョウノお金」



フェラガモの紙袋に入ってるのは1000万円、100万の束が10本
今日持ち込んだ半導体の売り上げ、
この商売は・・・・いつもニコニコ現金取引。


ちょっと~、これ・・・この袋さあ・・・
札束と解からんように・・・・
なんか上から被せりゃいいのに・・・札束丸見えじゃん、
デリカシーが無いわ。


オッサン
「サンキュー! 今日のはイイモンよ、香港の連中も喜ぶよ」


この台湾人は今日持ち込んだ荷物を香港へ輸出する。香港に自社倉庫があり、
荷物が入荷すれば、すぐ香港、中国の「2次バイヤー」が買いに来る。
2次バイヤーは中国の電機メーカーや小売店に卸す。



荷物は中国本土へ入っていく。もちろん税関は通すが・・・・
中国側の税関役人に巻き上げられる「賄賂」が
コンテナ1台につき「日本円で70万円」 
税関の上役はあっという間に「億」のカネが貯まるらしい。
もっとも・・・・たま~に容量の悪い強欲税関職員が密告され、
スケープゴートで逮捕される。
最悪・・・・終身刑らしい。



さて宴もたけなわ、社長が「白酒」を出してきやがった。
オッサンに「飲め飲め」と勧めるのよ。


アルコール度数が58度


それをショットグラスに注いで「イッキ飲み」を繰り返す。
6人で4本ほど空けたはず。
そしてオッサンはタクシーで帰ったはず。



オッサン・・・・・・記憶がないの。
そして・・・・・・・おカネもないの。


翌日・・・・・超強烈二日酔いで目覚めた。記憶は完全に飛んでる。


自宅前でタクシー運転手に料金を払った記憶だけある。


それ以外の記憶がな~んにもな~い。


おカネもな~い。1000万がな~い フェラガモの袋がな~い


もちろん探しましたよ、家の中、家の外、車の中、犬小屋まで・・・
無いの。  無いんだわ~これが・・・



色々想定した。
まず中国クラブを出てタクシー乗った時、
俺は「袋」を持ってたんだろうか?


台湾社長に電話して聞いた
「あの金がないんだわ、俺さあ帰り袋持ってたっけ?」


台湾社長
「持ってたアルヨ、社長モッテタよ、モッテタんじゃナイノ?」
「よく覚えてないアルヨ」

「ちょっとさあ、クラブのママに聞いてよ、忘れてなかった?って」


アホですよね、もし忘れたとしても、絶対出てくるはずないじゃん
そんなの聞いても「なかった」で終わる話なのにねえ


この事件は12年過ぎた今も未解決である。


謎の多い事件だった。
無駄と思いながら「近くの交番」に紛失届も出した。
届け書いてるときの「お巡りさん」の軽蔑したような顔が忘れられない。


12年間、いろいろ推理してきて 
ありそうなのが


「もしかしてタクシー運転手にチップであげた?」


諦めきれない・・・・